筑後川 鱸(シーバス) 研究

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筑後川における有明鱸(シーバス)の平均サイズは約70cm 約3.0kg。

最大は100cm以上 10kg以上の個体も存在しますので、最低でもそれに備えてのそれなりの対応が必要です。

そのため、最低限の備えとしても一般的なシーバスカテゴリーよりは最低 1 or 2 ランク上のタックルが必要とされます。

筑後川では有明海の潮汐差の影響を直接受けますので、筑後大堰直下でも最大潮汐3.5mあります。

それは、わずか4時間程度で3m以上水面が上下するということを意味します。

そんなフィールド条件に適合するには、ロッドの長さはそれなりの長さが必要です。

具体的には、9.6フィート以上といったところ。

もちろん、筑後川本流を何年か釣り歩けば、

「この場所」には「こんな長さ」の「このくらいの調子」のロッドというように細分化できるとは思いますが、

筑後川フィールドでもっとも汎用性のある1本のロッドとなると、

そこそこの張りのある強い感じのブランクスを持つ9.6フィート以上のロッドが必要です。

適合ルアーでは10g〜40gくらいのもので、調子で言えばML以上といったところです。

そして、一般的に港湾部などを基本コンセプトに創られたロッドシリーズは薦めることはできません。

どちらかと言えば、「サーフ」や「ヒラ」などをメインコンセプトに創られたロッドが筑後川本流には適合します。



尚、個別のタックルについては、以下の解説及び


を参照ください。



2009年5月現在、筑後川本流でメインで使っているロッドは

「シマノ」 「Game」 「AR−C S1006L」

筑後川本流で汎用的に使用するには

おそらくこれくらいが下限のライトロッドだと思います。

はっきり言って、筑後川本流をメインフィールドに据えるのならば

これよりライトなタックルはまったく薦めません。



「Shimano」「Game」「AR−C」
by 「 フィッシング遊」
「シマノ」 「Game」 「AR−C S1006L」は、ライトバージョンになっていますが、

バットはメジャークラフトでいう「M」クラスのバットを持ち合わせています。

障害物が近くファーストランを止めないといけないようなハードな状況やバックスペースがないような状況でなければ、

今までは全く問題なく対応できています。

デメリットとしては、ファーストテーパーのロッドですので、ベントカーブがきれいではありません。

3本継のうちの「#1」・「#2」の2本のみでベントを形成しているようなカンジです。

また、ルアー交換などでラインがたるむとガイド数が多いので、すぐにガイドに外掛りしてしまいます。

グリップが比較的短くその径も細いのではじめは違和感があるかもしれません。



「Major Craft」「Triple Cross」「TC-962M」は、

障害物が近くファーストランを止めないといけないようなハードな状況や

ヘビーウェイトバイブレーションをメインで使用する状況に対応するため

に今期より導入しています。

どうしても障害物が近いなどフィールドコンディションが厳しく

かつ、ランカー可能性が高いフィールドや

秋のピンポイントでの数釣りの状況での導入予定ですが、

やはり汎用的ではないので、使用頻度はそれ程多くはありません。


200812006-03
「Major Craft」「Triple Cross」「TC-962M」



ロッドを含めてツール全般に求める性能は「質実剛健」です。

単なる所有の優越感などというくだらないことでもなければ、フィールドで本気で使用すれば

それなりにハードな使用に耐えうるものでなければ使いものになりません。

ロッドを含めてタックルバランスについても、最近は軽いロッドがひとつの性能のように言われていますが、

多くは軽さを追求してその堅強さを犠牲にしている訳ですから、必ずしもそうではありません。

ロッドとリールをセットしてと手に持った時に感じる重量は、その重心位置によって大きく重量感が違うのです。

手元重量であれば、軽く感じるし、振り抜きやすくなります。

そういう意味では、ロッドとリールのトータルバランスが必要なのであり、そのためにリールにはそこそこの重量が求められ、

バランサーなど装着可能なモデルであれば活用すべきです。


結論としては、本当にフィールド主義で足繁くフィールドインする「アングラー」にとって、

ロッドはツール(道具)の中ではもっとも破損しやすいものです。

そしてもっともいい加減な業界の商業主義に塗れるところです。

是非、いい加減な業界に騙されるたり、踊らされたりすることなく、

そのロッドの性能と費用対効果を見極め、筑後川フィールドに適合する賢い選択をされることを望みます。


そして、いたずらに高価なロッドをはじめの1本にするくらいならば、

是非、フローティングベストなど安全装備にその費用をまわすことを強く薦めます。

本当にフィールドインを重ねる「アングラー」には、慎重に扱わないといけないような高価なロッドよりも

絶対に安全装備のほうが必要だということをよく理解していただければ幸いです。

そんな賢い選択の一助になれば幸いです。





これ以前の「Tools Rod」(2008年05月更新分)の記述はこちら !

   
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