筑後川 鱸(シーバス) 研究
Season:Autum
( 09月 〜 11月 )
八丈島のアシタバ青汁
筑後川における「秋」は、夏のパターンを引き摺りながら、スポーン(産卵)前の荒食いモードに突入します。
この頃の有明鱸(シーバス)は効率よく捕食できるベイトをコロコロ変えながら、
スポーンを意識してだんだん群れを形成しはじめます。
そして、最終的にはベイトとともに群れで有明海へ抜けていく。
有明海産の有明鱸は他の地域の鱸よりも比較的スポーニング(産卵に伴う行動)が早いようにカンジています。
筑後川における有明鱸(シーバス)の行動は年度によっても変化しますが、
概ね10月にはスポーンのために有明海へ群れで下り、
約2ヶ月の空白期間をおいてバラバラと筑後川へ帰ってくるカンジです。
しかしながら、生態系の中で必ずイレギュラーが存在するため(自然は一様ではないため)、
居着きの個体や群れでは有明海に下らずに単独もしくは小さな群れで行動している個体も存在するのも確かなことです。
そして、群れでは有明海に下らずに単独もしくは小さな群れで行動している個体は比較的大型のことが多いようです。
また、春と同様に、有明鱸(シーバス)が筑後川水系の中小河川に紛れ込み、思わぬ釣果をあげることがあります。
「筑後川」とは違いますので詳しくここでは語りませんが、「関平江川」「切通川」「山ノ井川」「田手川」「城原川」「佐賀江川」など
筑後川水系の代表的な中小河川にはベイトについて有明鱸(シーバス)が入り込みます。
さながら、まるでクリークなのですが、潮汐の影響を受けている中小河川では入り込む可能性があり、
春にベイトについて中小河川に入り込み、夏の高水温期には筑後川本流や有明海に下り、
秋にベイトについてまた入り込むような傾向にあるようです。
筑後川本流では、
そこに有明鱸(シーバス)が居ることを掴むことができ、
レンジとトレースラインとリトリーブスピードさえ合えば
キャッチすることはそんなに難しいことではなくなります。
流れが澱めば、フローティングミノーやシンキングペンシル
流れが出て重ければ、ジグミノーなどで対応できます。
しかし、秋もベイトの偏食が見られ、これが掴むことが必須となります。
大雑把に言うと、夏のパターンを引き摺っていれば、「クルメサヨリ」
秋が深まれば「エツの稚魚」や「アリアケシラウオ」などが想定されます。
ミノーにバイトしたドブ貝:画像は「筑後川の秋」とは無関係です。
そして、すべてが揃えば、この秋の時期は短時間で「爆釣」することが可能なのです。
秋はスポーン前で荒食いしていて丸々太ったパンパンの個体が多く見られます。
具体的には、「70cm 4.0kg」など、ほとんど秋にしか見られない個体が現れ、
そして、その引きも半端ではありませんので、それ相応のタックルの対応も必要となります。
残念ながら、「落ち鮎」などは筑後大堰下流域では、有明鱸(シーバス)のベイトにはなり得ません。
それは「鮎」という魚を研究すればよくわかることですが、
筑後川における鮎の産卵場は筑後大堰より20km以上上流の瀬の中であり、
一般常識的にも経験則的にも筑後大堰下流域で鱸(シーバス)が落ち鮎を捕食している可能性は極めて低いのです。
ちなみに筑後大堰下流域直下は淡水域ですので、
海水でフローティング使用でもその比重の違いで沈んでしまうフローティングミノーもありますので注意が必要です。
もちろんロット差はあるとは思いますが、具体的には・・・
「ima」 「裂波120」はシンキング・「裂波140」はフローティング
「ダイワ」 「R50LD」はシンキング
「DUO」 「SLD145F」に至ってはロットによってシンキングのものとフローティングのものが混在しています。
実際にフィールドにて使用ルアーをキャストする前に足元で浮かべて泳がして確認する必要があります。
これ以前の「Season Autum」(2008年05月更新分)の記述はこちら !