筑後川 鱸(シーバス) 研究

 Tools:Reel 

本文へジャンプ

筑後川における有明鱸(シーバス)の平均サイズは約70cm 約3.0kg。

最大は100cm以上 10kg以上の個体も存在しますので、最低でもそれに備えてのそれなりの対応が必要です。

筑後川フィールドで恒常的にキャッチするためには、ある程度のトルクと頑丈さが必要となります。

また、ロッドの長さが9.6フィート以上となると、

トータルのタックルバランスの中でリール重量は270g程度はほしいところです。

あまりリール重量が軽いとロッドとのバランスの中で

トータルの重心が手元ではなくなるために「持ち重り」が発生し、結果的に重くカンジてキャストしづらくなります。


最終的には筑後川フィールドに適合するリールは、今までの経験上から

「堅強で壊れず、トルクがあること」

「キャストでライントラブルが少ない」

「巻き取りトラブルが少ない」

「ラインキャパシティ PE1.5号150m以上」

「リール重量 270g程度以上」

などが挙げられます。


そのため具体的には、シマノのスピニングリールであれば、

ラインキャパシティ及びトルクを考慮して経験的にも3000番以上が必要。

一般的にシーバスで使用されている2500番やC3000番では恒常的にキャッチを重ねるにはトルク不足で辛いのです。

ダイワのスピニングリールであれば、「2500R」以上で重量が270g以上が必要。

使用頻度が半端でない場合は、

ハンドル1回転当り巻取り長さ71cmの「Certate Hyper Custom 2500R」や

ハンドル1回転当り巻取り長さ81cmの「morethan Branzino3000」などが適します。

ただし、週に1〜2回程度の頻度での釣行メインのアングラーに「ダイワ」の「ハイパーカスタム」はお勧めしません。

「デジギア」は使い込むまでは硬い感触と「ゴリ」感を感じると思います。

ほぼ毎日、3時間程度のシーバスの釣行をこなして馴染むのに約2ヶ月程度かかるようです。

そしてリールのメイン機に関しては、ギアの磨耗の関係もあって中古機はあまりお勧めしません。

サブ機はよく吟味すれば中古機でも構わないと思うのですが・・・。

長く使うものになると思うので、もっとも投資するところはこの「リール」だと思っています。


最終的には、リールだけで機能を発揮するわけではないので、ロッドとのタックルバランスで総合的に判断すべきものです。

購入などの際は、ロッドにリールを装着してタックルバランスを実際に確かめることを強く推奨します。


尚、個別のタックルについては、以下の解説及び



などを参照ください。



「Shimano」「09 TwinPower Mg 4000」と「08 TwinPower 4000S Spool」を

筑後川フィールドのメインリールで導入しています。

本機は「05 TwinPower 4000」でのPEラインを使用してのライントラブルは

皆無になり、「07 Stella 2500」のトルク不足を解消してくれました。

回転が滑らかで、軽いというのが印象です。

前回の「05 TwinPower 4000」は酷使の結果、

1年半でサブ機へ移行しましたが、これは今回「05 TwinPower 4000」も

「07 Stella 2500」もあるために、その負担を軽減できそうですし、

下記メンテナンスをしっかり行うことで、長く使用できそうなカンジです。


Reel09MgTwinPower.jpg
「Shimano」「09 TwinPower Mg 4000」
「08 TwinPower 4000S Spool」


今のところは、これといった欠点は見つかりませんが、たまにキャストの反動でベールアームが戻ってしまうことがあります。

きちんとベールアームをかえすことが求められているようです。





「Shimano」「07 Stella C3000S」と「07 Stella 2500 Spool」を

筑後川フィールドのサブリールで導入しています。

本機はPEラインを使用してのライントラブルは皆無なのですが、

筑後川フィールドで恒常的にキャッチをするにはトルク不足であり、

リールの重量不足です。

2008年シーズンの半年間は

筑後川フィールドにメインリールで導入してきましたが、

トルク不足の結果としては、

「ピニオンギア」「マスターギア」「ボールベアリング」の交換となりました。


Reel07Stella.jpg
「Shimano」「07 Stella C3000S」
「07 Stella 2500 Spool」
筑後川フィールドではサブリールですが、もちろん、ライトソルトゲームや清流での使用ではメインリールなので、

これからも使用頻度は高いと思われます。





「Shimano」「05 TwinPower 4000」を

筑後川フィールドのサブリールで導入しています。

本機は約1年半の筑後川フィールドへの酷使を経て、

PEラインを使用してのライントラブルが多くなってきたので、

サブ機へ移行したのですが、ラインをナイロンなどに変更して使用すれば

まだまだ十分にその性能を発揮してくれます。



Reel05TwinPower.jpg
「Shimano」「05 TwinPower 4000」



リールのメンテナンスについて・・・


リールはオイルで稼動していると言っても過言ではありません。

塩水域で使用し、そのまま放置したために塩水がベアリングなどに入り込み、

乾燥して塩分が再結晶化しておこる「塩ガミ」もベアリングにオイルで満たされていればある程度は防げるものです。

また、筑後川などで多い泥水がリール内に浸入し、乾燥して泥がつまる「泥ガミ」やサーフでの「砂ガミ」なども、

オイルを注油したりといった簡単な日頃のメンテナンスである程度は防げます。

こうしたことは、「CRBB」や「S−ARB」といった高性能ベアリングにおいてもオイルがきれると簡単に起こってしまいます。

またギア部にオイルが不足すると極端な磨耗やトラブルの元凶となります。

オイルの注油はリールにとっては非常に重要で絶対に必要なことなのです。

以下は、リールの簡単な日常のメンテナンスを目安として表示しますが、

各メーカーや機種によっても構造が違いますので、各リールに添付されている「パーツリスト」で必ず確認の上、

メンテナンスは「自己責任」のもとで実施してください。



まず、水洗い可能なリールは、水道水などきれいな真水で軽く水洗いし、十分乾燥させます。


シマノのリールには、「注油穴」がリールボディに設置されています。

「注油穴キャップ」をドライバーで慎重にはずし、

リールハンドルをまわしながら、オイルを軽く1〜2秒噴射します。

いっぺんにたくさんオイルを噴射しても意味がありません。

それよりも、注油の頻度を上げるほうがリールの調子はいいです。

「注油穴キャップ」をドライバーで開ける時には、

そのネジ山を舐めたりしないように気をつけてください。

「注油穴キャップ」には、防水用の「Oリング」が装着されています。


RM001.jpg

これはゴム製のリングですので、無理をして切ったりしないように慎重に扱ってください。

頻度的には、最近はほぼ釣行前には行っています。


リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。




リールのハンドルの逆側には「防水キャップ」が設置されています。

「防水キャップ」を慎重にはずすと、ベアリングが見えるはずです。

そこにリールハンドルをまわしながら、

オイルを軽く1〜2秒噴射します。

いっぺんにたくさんオイルを噴射しても意味がありません。

それよりも、注油の頻度を上げるほうがリールの調子はいいです。

「防水キャップ」には、防水用の「Oリング」が装着されています。

これはゴム製のリングですので、

無理をして切ったりしないように慎重に扱ってください。

最近は1週間に1回くらいの頻度で行っています。



RM002.jpg

リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。



リールの「ハンドル」を慎重にはずすと、ベアリングが見えるはずです。

そこに満遍なくオイルを軽く1〜2秒噴射します。

いっぺんにたくさんオイルを噴射しても意味がありません。

それよりも、注油の頻度を上げるほうがリールの調子はいいです。

また「ハンドル」を組み入れる時は慎重におこなってください。

少しでも違和感を感じたら、もう一度組み入れ直すようにし、

くれぐれも無理に組み込まないようにしてください。

最近は1週間に1回くらいの頻度で行っています。




RM003.jpg

リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。



「ラインローラー」はもっとも異音がしたりトラブルを抱えるところです。

分解してもいいのですが、組み上げるのは少し複雑なので、

そのままラインローラーの隙間から、

オイルを軽く満遍なく1〜2秒噴射し注油します。

いっぺんにたくさんオイルを噴射しても意味がありません。

それよりも、注油の頻度を上げるほうがリールの調子はいいです。

頻度的には、最近はほぼ釣行前には行っています。


RM004.jpg

リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。



「アームカム」の接合部分は可動部分ですので、

そのまま可動部分の隙間から、

オイルを軽く満遍なく1〜2秒噴射し注油します。

いっぺんにたくさんオイルを噴射しても意味がありません。

それよりも、注油の頻度を上げるほうがリールの調子はいいです。

頻度的には、最近はほぼ釣行前には行っています。


RM005.jpg

リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。



「ベールアーム」の接合部分は可動部分ですので、

そのまま可動部分のの隙間から、

オイルを軽く満遍なく1〜2秒噴射し注油します。

いっぺんにたくさんオイルを噴射しても意味がありません。

それよりも、注油の頻度を上げるほうがリールの調子はいいです。

頻度的には、最近はほぼ釣行前には行っています。


RM006.jpg

リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。



リールのハンドル部分は、

ベアリングが入っている場合が多く、

最近は分解しやすくなっています。

そして、リール内部よりもこの部分は

はるかに泥ガミや塩ガミを起こす可能性が高いため、

分解できるようなら分解してメンテナンスを行います。

頻度的には、月1回程度。


RM007.jpg

リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。



このリールのハンドル部分は

「2個のベアリング」「座金」「固定ボルト」「ハンドルニギリ」

「ハンドルキャップ」から構成されていました。

このベアリングに注油して組み立てなおします。

くれぐれも、固定ボルトをはずす時にも組み入れる時にも

「固定ボルト」のネジ山を舐めたりしないように慎重に行ってください。

また、ベアリングはしっかりはめ込んで固定しないと

その性能を発揮しないばかりか破損する可能性もありますので、

慎重に行ってください。





リールによって構造が違いますので、添付の「パーツリスト」を参照し、メンテナンスは「自己責任」で行ってください。


リールはアナログな機械ですのでその性能を発揮させるのは、それなりの日頃のメンテナンスが必要です。

それでも調子が悪い場合はむやみに分解などせずに、メーカーメンテナンスにだすのが賢明です。

日頃のメンテナンスをしっかりとおこない長く大事に使ってあげてください。




これ以前の「Tools Reel」(2008年05月更新分)の記述はこちら !

   
inserted by FC2 system